In My Circle

せんがんが、よしなしごとをつづります。

Webクリエイティブ職のキャリアを考える(前編)

長谷川恭久さんのポッドキャスト「Automagic podcast」に出演しました。ちょうど昨年の今頃にも対談させていただいたのですが、前回も今回も気づいたらいきなり収録が始まってたのでかなり慌てました。この長谷川マジックのせいか、緊張しつつもとめどなく言葉が出てくる感覚はちょっとおもしろい。

とはいえ、「言葉足らずだったな」とか「もっと分かりやすく話したかったな」といった後悔もあります。
たまたま同じタイミングでデジタルスケープの林さんが興味深いスライド「中堅Webクリエイティブ職のキャリアを考える(序章)」を公開されていたので、林さんにインスパイアされつつ「Webにかかわるクリエイターがどうやって生き残っていけばいいのか」というテーマについて、私なりの考えを書いてみたいと思います。ポッドキャストの補足でもあります。

「固執すること」の危険性

さて。まず前提として、現在の日本で希望の仕事に就くことやそれを続けていくことは、Web業界に限らず厳しい状況であると言っていいでしょう。そしてまた、資本主義のこの国では、一定数の人たちが淘汰されるのは仕方ないことだと思います。

ではWeb業界で「淘汰されない側」に回るにはどうすればいいのか。
私は、仕事えらびに対する固執を捨てることができるか、がひとつの鍵になると考えています。「こんな仕事に就きたい」「○○さんのようになりたい」といった夢や希望を持つのはすばらしいのですが、思い描いた像に囚われすぎると、自分で自分の首をしめることになってしまいそうな気がするのです。

Web制作でいえば「Webデザイナーになりたい」とか「都心のオフィスでオシャレな仲間と働きたい」とか「コーディングの腕を上げて大規模サイトの構築に関わりたい」とか、希望を抱いている人もたくさんいると思います。でも、今あなたが思い描いている「デザイナー」の仕事が、5年先にも同じスタイルで残っている保証はありません。今よりもっとインフラが整備されれば、都心にオフィスを構える必要は全く無くなるかもしれないし、コーディングなんで全部機械任せになるかもしれない。

既成の枠に自分をあてはめて一喜一憂するのではなく、常に業界の動きを意識しつつ、そのときどきの自分の適性を見きわめる作業を続けていくことこそが不可欠だと思います。林さんのスライドのタイトルにもあるとおり、まさに「変幻自在」であることが大切ではないでしょうか。

変わることを恐れない

これからWebサイト制作を始めたい人は、とにかく現場(制作会社など)に入り込む努力をすることをオススメします。
バイトでも派遣社員でもなんでもいいです。画像100ファイルをひたすら同じように加工するとか、テンプレートが用意されたHTMLを大量に複製するとか、あまりクリエイティビティを感じられない仕事内容でもいいのです。まずは現場を経験しないと話が始まりません。現場に身を置くと、おそらくそれまでに自分が考えていたよりもずっと多くの仕事があることが分かるでしょうし、思いもかけない適性に気づくことがあるかもしれません。その変化こそ、次へのステップにつながります。

ちなみに、Webに限らず「制作」と名の付く業界は、お金の面でも働き方の面でも満足いかないことが多いものです。そのことを肯定するつもりはさらさらありませんが、最初の数年は修行のつもりで食らいついていく覚悟も必要かもしれません。
ただし、あなたの人間性を否定したり寝る時間すら確保できないような職場ならばとっとと逃げましょう。

私のように一定以上のキャリアがある人は、実はそういう人こそ今の仕事のやり方や働き方に固執しがちです。キャリアを重ねていく中で、そのときどきの年齢やステージに最適な仕事を求めようとする気持ちや、周囲から別のふるまいを求められているかもしれない、といった意識は常に持っていたいものです。

長くなったので、続きは後編で!

最後に告知

ポッドキャストの中で話していたセミナーのサイトはこちらです!
よろしければご参加くださーい。

カテゴリ:In My Circle, 考えた Posted by 千貫りこ on 2013年3月8日